ネオネットマリン ボートニュース
2007年02月01日

係船用具<第3弾>

 係船方法やロープワークは、航海をする人にとって大変重要な技術であり、マナーでもあります。時には、その結び方1つで大きなトラブルとなることもあります。使用する場所や環境条件など良く理解し、適切な係船を行えるようにしておきましょう。また、マリーナなど係船設備を共有する場所では、他艇の迷惑にならないように係船をするのがマナーです。
 また、潮の満ち引きも係船する際には重要な要素となります。気象条件などを良く把握し、確実な係船を行い、また、ご自身の愛艇や周りの他船を傷つけないように、フェンダーを的確に設置しましょう。

??係船のギモン??
ロープの結び目の破断強度は、約半分まで低下する!?
ロープは折り返しの摩擦によって効果を発揮しますが、その折り返し部分(結び目)の破断強度は、そのロープが持つ破断強度の半分ほどまで低下してしまいます。
クリートへの係船は、クリートに対して真横から結ぶ!?
クリートに対して真横方向に張力を掛けるのは良くありません。クリートの脚に1周巻いてから結び始め、桟橋金具とクリートを結ぶ線が20〜30度になるようにします。
長時間の係留はクリートヒッチでもOK!?
クリートヒッチはあくまでも仮止めの係船方法です。帰るときは、必ずしっかりとボーラインノットなどで結んでおきましょう。
【知っている人にとっては当たり前のことかもしれませんが、楽しく安全なマリンライフを満喫するためにも、もう一度見直してみてはいかがでしょうか。】
※詳しいロープワークや応用編などは、ボート雑誌やWEBサイトを利用してみても良いでしょう。

まずは基本の・・・ロープワーク
 一見きちんと結ばれているように見えて、実は少しの力で解けてしまうなんてことも結構あるようです。結び方にも個性はあるようですが、基本はしっかりとマスターし、年に数回しか乗らない人も、是非ここでおさらいしておきましょう。 
【クリートヒッチ】=クリート結び
係船のリングや、ボラードに船を仮止めする方法。
メリット
着岸時に素早く係船できる。
デメリット
結び方によっては、ロープに過大な張力が掛かった場合、結び目がクリートに絞り込まれて解けなくなる場合もある。
対処法
初めにクリート脚へ1周の巻きつけと、1往復以上の折り返しを施す。

【ボーラインノット】=舫い結び
係船のリングや、ボラードに船を繋ぐ方法。
メリット
係船金具のスペースを奪わず、円筒金具の場合は、輪を持ち上げるだけでロープを外すことができる。
デメリット
ロープに張力が掛かっていると、結び目が硬くなり外すのが困難になる。返しが無い桟橋金具の場合、高潮や高波によって抜けてしまう可能性がある。また、常に摩擦が掛かる箇所が決まってしまう為、劣化し易いので注意する。
対処法
後半部の「ロープ通し」をUターン状にすることで、ロープを外し易くする。また、ロープに過大な張力が掛かる場合は、「ローリングヒッチ」に変更する。

【クラブヒッチ】=巻き結び
棒や杭などに船を仮止めする方法。
メリット
一時的に、棒状のものに簡単に結べる。
デメリット
小型艇でも強風時、過大な張力が掛かる為、結び目が絞り込まれ結びを外すのが難しくなる。
対処法
ローリングヒッチへ変更する。

【ローリングヒッチ】=二重巻き結び
クラブヒッチの巻きを2回行う。初めのロープを折り返すように巻き付け、後半にロープエンド側が下に入るように処理をする。

【フィッシャーマンズベント】=錨結び
アンカーロープをアンカーリングに結ぶ方法であり、細いリングに結ぶことから、リング部への巻き付け回数を2周以上行うことが重要。

【スプリングロープ処置】
潮の干満を十分に考慮して係船ロープの長さを決め、桟橋の斜め方向の係船金具(ボラードなど)にV字状(鋭角)に連結する方法で、潮の干満に対して自然に対応する。

「ヤマハのロープワークムービー」はコチラから


係船方法:例えば・・・
■ 浮き桟橋への係船 (20feat艇の場合)

軽風
やや強風
強風
方法
桟橋と船の間がフェンダー幅で平行になるように結ぶ。
桟橋と船の間がフェンダー幅で平行になるように結ぶ。

船首を風上に向け、出来る限り左右両舷からロープを張る。

ロープの太さ
10mm径以上
10mm径以上を折り返して使用する。
12mm径以上。または折り返すことで2本分の強度を得る。
ロープの取り回し
係船クリートから最短距離にある係船金具に繋げる。
斜め方向の離れた桟橋係船金具に、係船クリートを中心に折り返し、V字状に結ぶ。
ワンサイズ太いロープを使用し、強風の時と同様、係船ロープをV字状に結ぶ。
フェンダー
20cm径以上、2個以上
20cm径以上、2個以上
30cm以上、3個以上
流れ舟などの衝突を防ぐ為、両舷に設置するのが良い。
その他

係船ロープをV字に結ぶことで、船の前後の動きを制限する効果がある。また、突風や引き波などで瞬間的に起こるロープの張力を和らげる効果もある。
台風並みの場合は、陸上保管が良いが、出来るだけ波風の受けない桟橋で、係船ロープを左右両舷から結べる桟橋に移動する。

■ 固定桟橋への係船 (20feat艇の場合)
 干潮時は船が岸壁側に近づく為、その場限りの状況で安易に係船をすると、船が沈没してしまう可能性や周りの船に迷惑を掛けてしまう場合もあります。潮の干満などに対応する係船方法をしっかりと理解しておくことが大切です。また、岸壁の角でロープが擦れないように、ウエスやホースなどを巻くなどして、係船ロープの擦れ防止にも気をつけましょう。

軽風・干満の差が1m未満
海域が荒れている
方法
浮き桟橋と同様な手順で係船方法で、横付けする。

縦付け(アンカー併用の艫付け)。船を陸地に対して縦付けする。

ロープの取り回し
浮き桟橋と違い、桟橋が固定されている為、潮の満ち引きには十分注意し、ロープの長さを調節しましょう。また、斜め方向の離れた桟橋係船金具にV字状に繋ぐ(スプリングロープ処置)ことで、潮の干満に対して順応することができる。
軽風の時と同様に係船ロープの長さに十分注意をし、スプリング処置を行う。また、アンカーを沖合に投入し、アンカーロープは十分な強度のある係船クリートに繋ぐ。スターンクリート(船尾)から係船ロープを交差させるように繋ぐことで、潮の干満に対応させる。桟橋へはローリングヒッチで結ぶ。
その他
潮の干満に注意。ロープの擦り切れを防止するため、ウエスやホースなどを巻くと良い。
潮の干満に十分注意し、地元漁師などからその度合いなどを聞くことも大切。特に台風時は潮位が異常に高くなることもあるので注意する。岸壁に船外機がぶつからないように注意する。また、ロープの擦り切れを防止するため、ウエスやホースなどを巻くと良い。

フェンダー
 プレジャーボートは漁船に比べ舷側の強度が低く舷を傷める可能性がある為、古タイヤや俵フェンダー、固定式フェンダーは避け、圧力に応じ接触面積が増えるエアーフェンダーを使用しましょう。また、ロープは取り付けるレールとの接点を多くすることで、摩擦する面積が増え解け難くなります。とは言っても、無闇に巻きつけるのは良くありませんが・・。
フェンダーのサイズ】
ご愛艇のフィート数を「cm」になおした数値が径の目安です。
例えば、20フィートは20cm径、30フィートは30cm径です。
※ 強風時はワンサイズアップするか、個数を増やしましょう。
フェンダーの個数】
軽風:2個以上
強風:3個以上
暴風:船体周囲に多数。
【設置位置】
直線状になっている舷側に、ガンネル下〜水面上の間に設置します。
※ 水面に垂らすとフジツボが付着し、船を傷つけてしまうので注意しましょう。

係船に役立つアクセサリーパーツ
係船された船が波風の影響を受ける際、特に大型艇は、係船ロープに非常に大きな張力が掛かります。短いロープは伸縮性を発揮し難いので、場合によっては破断しかねない状況になりますが、その過大な衝撃を緩和してくれます。
ロープエンドもしっかりとシールできます。
水、海水で50%縮む為、ワイヤーやロープの端末処理やハンドレール、工具などの滑り止めとして、様々な用途に使用できます。一度縮んだら、濡れても元に戻りません。
岸壁の角への接触により、ロープが擦り切れてしまわないように、擦り切れ防止の為にロープを保護しておくことも大切です。
[伸縮式]:長さを調節できコンパクトに折り畳める為、収納スペースの少ない小型ボートに適しています。
[非伸縮式]:係船や離岸の際に、岸壁を突くのに便利です。

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